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〜暇人工作員のブログ〜

【スポーツバイクの錠の持ち運びって面倒】クロモリロードに馬蹄錠を付ける

まえがき

スポーツ車のロックって面倒すぎませんか?

ワイヤーロックもU字ロックも、運ぶのがまず面倒で、停車してから後輪に通してロックする、という手順も面倒です。
ロックを解除しても、外したものをどこかに固定しないと発進できません。
僕は耐えられませんでした。

2年生になり自宅通学になると同時に2重ロックが義務となり、錠を用意しないと駐輪の許可が下りないことになりまして、馬蹄錠とハンドル固定型のヘルメットホルダーを併用することに決めました。
ヘルメットホルダーについてはまたまとめようと思います。

馬蹄錠のメリット

圧倒的なまでの手間の少なさです。
本体をつけっ放しにできるので、1秒で施錠、一瞬で開錠、そのまま発進~みたいなことができます。
また、僕は物理的な鍵で開錠するタイプにこだわっていて、ダイヤルやボタンのように手袋の有無を気にしたり番号を覚える必要もないようにしています。
ロングライドなんて数えるくらいしかしたことがなく、頻繁に駐輪を繰り返す僕には鍵タイプが一番です。
やっぱり物理的な鍵が一番開錠が早いです。

鍵の携帯方法ですが、寮生活の影響でズボンの左前ポケットにキークリップ(現在はレーザーカットで自作したもの)を常に着ける癖がついているので全く気になりません。
鍵の取り出しも収納も一瞬です。

重い?と思いきや

最初に使ったのは420g
今使っているのは350gだそうです(自分で量ってない)

適当に見つけたU字ロックだと、350g240g725g
あれ?思ったより重い…
チェーンロックが360g750g
ワイヤーロックが77g215g370g

今使っているものだと大体平均というか中間くらいの重さになりそうですね。
固定方法に悩む必要がなく、変にスペースなどを取らない分こちらの方に軍配が上がるのではないでしょうか

見た目が良い

ロードバイクの見た目も気にせずゴッテゴテに物を付けまくってるやつが何言ってんだとなるかもしれませんが、僕はこの錠の見た目が気に入っています。
艶消し…ブラック…
いいですよね
f:id:himajinkosaku:20200426185824j:plain 遠目だと気づかないサイズなのもいいです。
色といい場所といい、ブレーキが丁度隠れ蓑になってます。

ワイヤーロックをぐるぐる巻きにしてシートポストに取り付けるだとか、U字ロックをフレームに固定するだとか、僕はカッコいいとは思えません…

馬蹄錠のデメリット

強度が低い…かも

「泥棒に絶対破壊されない」というような強度を謳ったU字ロック等よりは破壊されやすいでしょう。
でも馬蹄錠でも十分すぎると思います。

僕は錠自体の強度はあまり気にしてません。
錠を壊してまで盗む価値のある自転車とは思えないので…
あくまで学校の(従う意味があるのか理解できない)ルールに従い、「鍵が掛かっている」という抑止力による安心感を得たいのです。最小限の手間で。

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2重ロック不備(付けてあっても両方施錠されていないとダメ)で鹵獲された図

校内の駐輪場では周りにママチャリが沢山ある中、めっちゃサドルが高くて後ろに錠とカゴが付いてるロードなんて見向きもされませんよ。
錆びてるし。
ということで、2重ロックはチェックがある日だけで普段は馬蹄錠しか使ってません。

僕が使ってる馬蹄錠

初代

BRIDGESTONE(ブリヂストン)のこれです。
品番はCL-MR

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これは開錠時鍵が刺さりっぱなしになるタイプで、鍵にA&Fのキーリリースを付けてキークリップから分離できるようにして使っていました。

しかし…
下校中何もないところで急に下からの突き上げがあり、サスペンション付きシートポストをスルーした衝撃が僕の尾てい骨にクリティカルヒットする事件がありまして…

驚きと痛みのあまりパニックになってる…しかも運命に対してキレている…(恥ずかしい)
ツイートにもある通り、セーフティ(つまみを握りながらでないと錠が閉じない)があるのでこの錠が原因ではないはずなのですが、なにやら調子が悪くなってまして…
原因であろうとなかろうと、交換が必要だな~と判断し2代目へとバトンタッチしました。

因みに尾骨の捻挫は痛みが無くなるまで2ヵ月かかりました…

二代目

ニッコー(NIKKO)のこれです。
品番はNC172 BK

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いや、ぽくないですか?

この艶消しの黒がおしゃれで自転車にも合いますし、カチンという音も気に入ってます。

f:id:himajinkosaku:20200504190204j:plainf:id:himajinkosaku:20200505062334j:plain このように錠本体とステーをボルトとナットで挟んで固定する構造です。
僕のクロモリロードには付属品だけで取り付けることができましたが、もしシートステー間の距離が広すぎても

ナット|錠本体|長いステー|シートステー|長いステー|ボルトの頭

というように、シートステー間の距離よりも長いステーを2つ用意してやれば取り付けることができます。
初代と比べると、圧倒的に自転車に傷が付きにくいです。
僕のはもう手遅れですが…

また、メーカーがPDFにてこの商品の図面を公開しているため(4ページです)、自分で型紙でも切り出せば取り付け可能かどうか確かめることができます。

あとこれ左右(上下?表裏?)どちら向きでも使えるので、鍵穴とつまみを自転車の右か左のどちらがいいか自分で選べます。

アルミやカーボンだと厳しそうですが、クロモリでキャリパーブレーキで馬蹄錠を付けたいならこれ一択、と言いたいくらい良い商品です。

尾骨ネタの続きになるのですが、この錠は開錠施錠に関係なく鍵が抜けます。
つまり、

施錠時
鍵を挿す→つまみを動かしロック→鍵を抜く

開錠時
鍵を挿す→捻る(ロック解除)→鍵を抜く

となるのです。

施錠時にも鍵を挿す必要があるのですが、走行中は鍵を挿していないのでどうやっても錠は閉じません。
鍵を挿していない状態で指で押しても動きません。
つまり、この錠は取り付けさえしっかり行っていれば僕の尾骨に危害を加えないのです!!!

これ簡単に外せるんじゃないの?

ここで、この錠自体はロック状態でもフレームから簡単に外せるのでは?と考える方がいると思います。
確かにボルトとナットの2個ずつで留めているので簡単に外せるでしょう。
でも僕はそれが問題だとは思いません。理由は2通り。

1つ

まず僕の自転車の都合から。
僕の自転車にはフルフェンダーにキャリアにこの錠に…とかなりゴテゴテに物を取り付けています。するとどうなるか…
互いに干渉するのです。

例えば、フェンダーを取り外すためにはブレーキを止めるナットを外す必要があるのですが、この錠が完全に覆っているためそのナットにアクセスすることは不可能です。

ではこの自転車からロック状態の錠を外してみるとしましょう。
錠を外そうと六角レンチをボルトの頭に挿し込もうとすると、キャリアが邪魔をして全然回せません。
キャリアを先に外すにしろチマチマ回して錠を外すにしろ時間が掛かります。
もうこれで十分な気がします。

もし外せたとしましょう。
クイックリリースを緩め、後輪をフレームから抜き取ろうとします。
すると、後輪と一緒に閉じているフェンダーに引っかかって外すことができません。
このフェンダーはダボ穴に加えてBB付近を結束バンドで固定しています。
嫌になるほど手間がかかりますね。

ここも頑張ったとしましょう。
ようやくフェンダーも分解し、錠がくっついた後輪を手に入れることができました。

これでは自走できません。
因みに僕の自転車の後輪に大した価値などありません。

錠を外す意味…皆無ですよね。
この自転車を盗むとしたら、最初から車などに積んでしまうか、錠を破壊して走行して逃げるしか方法はありません。
そして、その方法を取られると対策は地球ロック以外にありません…

僕は面倒でこの錠を選んだわけで、そんなことはないと祈り、諦めるしかないのです。

尚、僕はこの複雑さのせいでメンテナンスが面倒です…
泥棒の視点に立ってみたら触れたくもないですよ…

2つ

馬蹄錠自体の構造です。
ロック状態の馬蹄錠をフレームから外したとして、それはつまりフレームから後輪を外すことになります。

自転車まるごと盗めるなら最初から外す必要などありません。
つまり、自転車を丸ごと運搬できないということです。

しかし、後輪を外した自転車はどうするのでしょうか?
予備の後輪を予め持ってくる?
後輪と残りを抱えて歩いて逃げる?
どちらも現実的ではありません。

つまり、ロックされた馬蹄錠が後輪に引っ付いてる時点で、自転車を丸ごと盗むか錠を破壊して丸ごと逃げるしか現実的ではないのです。
1つめと同じですね。
そして、その2つは馬蹄錠の力では防げないと言っていいでしょう。

結局

馬蹄錠は抑止力なのです。
「壊されない」ではなく「手を出す前に諦めさせる」ための錠です。
どんな錠も鍵も、泥棒対策になると同時に自分の手間が確実に増えます。
その中で、馬蹄錠はずば抜けて手間が少ないと思っています。

また、僕はこの自転車をママチャリの如く扱っているので、これくらいが一番コスパ(コストというか手間と効果のつり合い)が良いと思うのです。
これ以上は馬蹄錠なんて使わずにGPSタグでも取り付けましょう。