【レトロでシック、でも明るい】キャットアイマウントに対応した充電式砲弾型ライトを自作する
前書き
僕が好きな自転車のライトは砲弾型ライトです(唐突)。
あのデザインというか雰囲気というか…見た目がいいんです。
クラシカルな感じにしたいと思っているクロモリロードにもDAHON Ⅲにも付けたいのですが…暗いんですよね。乾電池式なので。
いくら見た目がよくたって、実用できない性能のものでは話になりません。
充電式で明るそうなものを探そうにも、砲弾型ライトだと存在しませんでした。弾丸型と呼べるものは存在したのですが、僕は砲弾型が好きなのです…
となればやることは一つ。自作です。
無いのなら
作ってしまえ
ホトトギス
材料(生贄)を選定
外側、砲弾ライトの条件は
- 安い
- 見た目が良い
内側、中華ライトの条件は
- 安い
- 明るい
- 充電式
- 砲弾ライト内部に収まるサイズ
です。
商品画像の寸法&価格とにらめっこしながら以下の二つに決めました。
砲弾型ライトと中華ライト
初期スペック
充電式と乾電池式じゃ勝負にならないね pic.twitter.com/wQfMfQVTar
— 涼鈴【暇人工作員】 (@Suzu_hmjn) May 5, 2020
新品の単4電池3本を入れた砲弾型ライトと、充電したばかりの中華ライトを比べました。
当たり前ですがISO感度は固定しています。
使えたもんじゃありません。
作業開始
分解
うん??????
電池どこ????
第1の失敗(勘違い)
中華ライトの電池がどこにあるかとか考えてませんでした。
なんか円筒状のものがあるな…とか思ってましたが、その中に18650電池が入ってたんですね。
円筒部分を切除して砲弾ライトに入れてやればいいや、なんて考えてたのがアホらしすぎます…
と、いうことで電池を取り出し回路の中身だけを砲弾型ライトに押し込む作戦に切り替えます。
不可逆的な分解即ち破壊
体積的に全然入りません。
もっと分解します。
蓋の分解
これを外さないとLEDモジュールやレンズを取り出すことができません。
1年半くらい前に部活動で中華防水ライトを分解する必要があったときはレーザー加工機で分解用の治具を作ったのですが、今手許にないので手作業でなんとかします。
折れ曲がって使い物にならなくなった超硬ビットの軸部分を平行に挟み、溝に嵌めて回します。
蓋は使わないので、傷がついても問題ないからとれる方法ですね。
砲弾型ライトの蓋の成形
電池ボックスの固定に使われてたねじ穴等の突起が邪魔です。
削ります。
レンズを中央に嵌めるため、黒線に沿った穴をあけます。
オルファのアートナイフプロ替刃の平刃を使って平らに削り、直線刃でレンズが嵌るように穴を広げました。
第2の失敗
スイッチの取り付け以外、無意味な作業が続きます。
LEDモジュールの発熱を考えずにホットボンドで適当にくっつけたところ、ちょっと使っただけで全部融けました。
砲弾型ライトの外装を使うため、スイッチは砲弾型ライトのものを使います。
基板は邪魔なので外し、中華ライトのスイッチとつながる線を切ってつなぎ直すだけです。
回路部分完成 pic.twitter.com/Oblk8jskAb
— 涼鈴【暇人工作員】 (@Suzu_hmjn) May 5, 2020
ぬか喜び撮影会
本体完成 pic.twitter.com/EiPCxi1zS2
— 涼鈴【暇人工作員】 (@Suzu_hmjn) May 5, 2020
キャットアイのブラケットに対応して付け外しできる pic.twitter.com/AKUkwuySjM
— 涼鈴【暇人工作員】 (@Suzu_hmjn) May 5, 2020
キャットアイのVOLT200と比べてみた
— 涼鈴【暇人工作員】 (@Suzu_hmjn) May 5, 2020
作った方が明るいかな pic.twitter.com/52BYMKfLAG
妹のVOLT200です。
1回の使用で機能不全に
キャットアイのブラケットスペーサー絶対外れるだろうな~と思ってマスキングテープで命綱つけておいて正解でした。
無傷でやりなおせます。
内側が熱で融けるということまでは考えていませんでしたが…
やりなおし
LEDモジュールが熱源だったからか、そこにこびりついたホットボンドが強固にくっついていて指で剥がせなかったのでアートナイフで削ぎ落しました。
ホットボンドに替わる接着剤として、耐熱エポキシパテを使います。
仮留め用にはUVライトで硬化する液体プラスチックを使います。
透明なのでレンズ越しでも硬化させることができます。
こちらは位置合わせが必要です。
LEDが四角いので上下に合うように角度を合わせ、レンズ中央に来るように位置も合わせます。
レンズ越しに見ながら位置を合わせ、指で押さえながらUVライトを当てるとかなり簡単に仮留めができました。
レンズが透明だからこそできる芸当ですね。
直接照射しているわけではないため、長めに当て続けました。
砲弾型ライトの蓋部分は充電時に取り外す必要があるため、電池が引っ掛からないようにしないと後で困ります。
エポキシパテが硬化するまでの柔らかい間に重力で位置が変わると困るので、クッションを挟んだ状態で自転車に取り付け、24時間待ちます。
完成
レンズなし
— 涼鈴【暇人工作員】 (@Suzu_hmjn) May 9, 2020
縞々レンズあり pic.twitter.com/Pn45LWEF4I
USB接続式の爆光中華ライトと同じCREE XML-T6を搭載しているからか、充電式でもちゃんと明るいです。
早速乗ってみた
60km程走りました。
滑らかな道、段差、車体全体にガタガタ響くような道、と走りましたが、お辞儀することも破損することもないですね。
最初からエポキシパテを使うべきでした。
ユーザーズマニュアルのライトのページ(公式)でも同じ場所に砲弾型ライトがついていて、なんか嬉しいです。
雰囲気が良い…
惜しい点
充電時のパイロットランプが少々見づらいですね。
部屋が明るいと特に。
実用には問題はないのですが、なんか勿体ない気分になります。
交差点で信号待ちをしていたら、道の向こう側の建物の屋根を照らしていることに気が付きました。
これ以上ライトを下に向けるのは見た目が悪くなって嫌なので、防眩処理をして解決したいところです。
追記
落としました
2回も
1回目に落としたときはキャットアイのブラケットスペーサーがパテから剥がれて飛んでいきました
対策として、丁度いい穴があったので低頭ねじをパテに食い込ませて固定しようとしました。
2回目は、パテのねじ山が破壊されてブラケットスペーサーから外れて飛んでいきました。
作り直すことにします。